まるのんのフォトはなし

日常スナップを中心とした写真とおはなし。

暗がりの中で

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暗がりの中で

EOS 5DMKⅡ TAMRON SP AF Di MACRO 90mm 1:2.8 1/200s F3.2  三脚使用 露出補正

 

 

光が遮られた闇の中でも可憐な花びらを咲かせて、

ひっそりと人目に触れずに今日もそこにあり続ける。

 

6月のこの時期がくればまた花を開くものの、

そこには光は当たらない。

表舞台に咲き乱れるあちら側の花には、

多くの感嘆の声を浴びて愛でられるのだが、

この花は気が付いてもらうことすらままならない。

 

暗い陰の中にあっても、注目すべき風景はあるのかもしれない。

 

 


 

 

西日本地域での大雨の被害が案じられます。

多くの方が被災して、生活すらままならない様子に

ただただ気掛かりに感じています。

私などが気掛かりに案じてみた所で、

何も変えられないですが、やはり気分はどこか沈んでしまいます。

本当は被災された方や地域のために、

自分が何が出来るのかを前向きに考えるべきなのかもしれませんが。

 

オウム真理教で多くの方を苦しめた教団幹部が死刑執行されましたが、

しかし、被害者や遺族の方々にとっては何も解決されません。

メディアは一区切りと言いますが、その陰では何も変わらない、

悲しみに暮れる日々が続いていることが改めて浮き彫りになります。

 

私は株式投資家でもありますが、

米中摩擦のリスク懸念の台頭など先行きが不透明だと、

不安を煽るような記事も多く出て来ました。

先行きが見通せないという時に、

当然ながら不安はつきものであり、

どこか周りが陰のように暗くなったように感じるところです。

 

重いニュースや環境の中にあって、

どこか暗い中にあるように感じてしまいますが、

でもそこにも可憐で綺麗な花は咲いています。

 

参道の脇に咲き乱れる多くのあじさいの花は、

参拝される方々が立ち止まりカメラを向けて、

愛でる言葉を受けています。

それはそれでとても華やかなわけですが、

私は、敢えてその参道を離れて撮影してみました。

 

参道の脇の日陰にひっそりと1株咲いている様子に、

どこか心を打たれて撮影し続けました。

もちろん誰一人いない中でひたすら30分、

この花に向き合いました。

 

色々なことを考えながら撮影しましたが、

今のこの重いニュースの中で、

でも前を向いていかねばならない中で

この写真を撮っている時の心境が重なり、

このタイミングでUPしてみました。

 

写真としてはソフトフィルターを装着し、

露出アンダーで現像しています。もう少し装飾花を中央から、

左側にシフトして右側の空間を広く取りたかったのですが、

構図としては平凡なものになったかもしれません。