まるのんのフォトはなし

日常スナップを中心とした写真とおはなし。

思い出の記録

 

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思い出の記録

 EOS 5DMKⅡ EF70-200mm f2.8L IS II USM 1/160s F4.5  +1.0EV

 

ちょっと前まで自撮りなんてなかったですね。

写真に収める記録も大事ですが、

2人の胸の中に記憶として残る方が

ずっと価値があります。

 

仲睦かしく肩を寄せ合い撮られた写真は

スマホの中でずっと思い出を継ぐんでくれるでしょう。

それはとても価値のある宝物になります。

でもその時に育んだ感情が、

その先のあなたとわたしの関係性をより豊かにし、

将来に渡り欠けがえのない貴重なものとなります。

 

私も若かりし頃、女の子と歩いた道。

そしてたわいもない雑多な風景。

これらは決して写真の記録に残るものではないですが、

そこで語り合ったことは、

温かな感情の記憶と共に、

今でもおぼろげながら脳裏に残ってます。

ただ、その時のときめいた感情は、

決してファインダーでは記録出来ないほど、

甘かったり酸っぱかったり、渋かったりするのです。

そういう感情の軌跡が今の私の価値観にも繋がっています。

 


 

 

菜の花畑をバックに自撮りをしているカップルを見つけました。

逆行位置からシルエットになるように捉え、

敢えて菜の花にピントを合わせてそのシルエットは若干ぼかしています。

カップルの関係性は儚く移ろいやすいものでもありますし、

2人の記憶に残るものもいずれはおぼろげになっていくものでもあり、

そういう雰囲気を出したいなと思いました。

菜の花にフォーカスを合わせることでより風景と2人のカップルの対比を

強調できるかなとも思いました。

また、菜の花の黄色の絨毯はとても綺麗だったのですが、

敢えてモノクロームにすることで、一連の儚さを表現してみました。

写真としてはモノクロにより色褪せたとしても、

胸に残るその時の思い出や感情は温かく色鮮やかなものであってほしい、

そんな気持ちで編集をかけています。